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  • 目を背けてはいけない「累犯障害者」を読む

    山本譲司「累犯障害者」を読む。

    少しは知っているつもりで、実は目を背けっぱなしだった事実。社会の裏ではなく一部の真実。この本を読むと、どうしても自分が偽善者であることを認めざるを得ない。

    目次をながめるだけでも気持ちが重くなる。

    • 序章 安住の地は刑務所だった – 下関駅放火事件
    • 第1章 レッサーパンダ帽の男 – 浅草・女子短大生刺殺事件
    • 第2章 障害者を食い物にする人々 – 宇都宮・誤認逮捕事件
    • 第3章 生きがいはセックス – 売春する知的障害女性たち
    • 第4章 閉鎖社会の犯罪 – 浜松・ろうあ者不倫殺人事件
    • 第5章 ろうあ者暴力団 – 「仲間」を狙いうちする障害者たち
    • 終章 行き着く先はどこに – 福祉・刑務所・裁判所の問題点

    全受刑者のうち4分の1が知的障害者、また身体障害や精神障害も多いという。彼らに訴訟能力や受刑能力が備わっているかどうかは疑問である。それでも彼らは「刑務所にいる方が実社会より暮らしやすい」と言う。軽犯罪を繰り返し刑務所に入ることによって生き延びるている。

    私達は、障害を乗り越え何かを成しえる人に感動を覚える。一方に、光のあたらないところで苦悩(という言葉だけでは軽すぎる)する人がいる。平等な社会、成熟した社会とは絵空事なのだろうか。

    そして殺人者は野に放たれる」にて感じた思いと葛藤している。

  • 日本に期待して「ウェブ国産力」を読む

    佐々木俊尚 「ウェブ国産力 日の丸ITが世界を制す」を読む。

    これからの日本がIT分野をリードすると期待している人が書いたもの。表題に期待するほどウェブ動向を網羅したものではない。ただ、とりあげられる話題は面白い。有名人との対談もあるし。

    例えば、Googleがウェブ検索を基に発展して、コモディティ化した分野にどう対抗するか?または変わる技術は生まれるのか?日本に限らず、昨今のMS+Yahoo!が実現したとしても、果たしてそれは可能なのか?情報社会において、検索とは不可欠なもの。情報を見つけるためのキーワードに、どこまで「個人」を絡めていくのかが課題。

    個人情報を守りつつ、個人のニーズをどこまで反映させるか…

    お財布ケータイによる支払で趣向を分析する→駅の改札やGPSで居場所を特定する(当然、それが平日の夜か、週末か、などの時間は判る)→その個人にとって、その場所、その時に有益な情報がメールで手元に届く、そんな検索の自動化。

    …問題や課題はたくさんある。でもIT分野に携わっている人には日常的で具体的な話。興味があれば楽しい。

  • 事実を描く小説「高熱隧道」を読む

    吉村昭「高熱隧道」を読む。

    犠牲者300名を数えた黒部第三発電所の隋道工事の小説。手に汗にぎる秀作。

    これは小説なのか。ノンフィクション、ドキュメンタリではないのか。そう思って調べてみると、彼の作品は「記録文学」を呼ばれることがあるようだ。綿密な調査を基に小説を紡ぎあげる。その際にフィクション的要素を排除して、ヒューマンドラマではなく、あくまで史実を中心に描いている。

  • 写真集「ほしのあき SNEAKER LOVER」

    ほしのあき写真集 SNEAKER LOVER」を観る。

    やはり、わたくし、少々大人の女性が好きであります。メジャーになりはじめた頃のほしのあきは、グラドルとしては年配ってだけで、わたくしには物足りなかったであります。それが、まあ、良い表情をするようになった。最近ちょっと好き。

    テレビで見せるあっけらかんとした笑顔より、ひかえめで妖艶な表情が綺麗だ。

    べ、べつに、「F乳に埋もれるスニーカー…2/1発売写真集見てほし~の!」って言葉に触発されて買ったんじゃないんだからね!

  • ちゃんと謝るために「謝罪の技術」を読む

    渋谷昌三「謝罪の技術」を読む。

    イヤラシイ類の本ではなく、学べる一冊。

    もっとも重要なのは、謝る側の誠意だ。(中略)だが、同時に謝罪がテクニックの問題であるということもまた、揺るぎようのない事実

    人はなぜ謝罪するのか。それは、その後の良好な人間関係を築くためである。

    謝罪に「技術」「テクニック」という言葉を使うと抵抗感を持つ人も多いだろう。謝罪とは誠心誠意であると。しかし、誠意とは、親密で濃密な関係にあってはじめて伝わるものである。社会では些細な過ちによって意にも介されなくなる場合がある。謝ることには工夫が必要なのだ。

    また社会で、つまり多くの場合は仕事で謝罪する場合に、自己防衛や利得が目的となることは当然。ソーシャルスキル、一般常識と思って間違いない。

    このような前提のもとで印象的だった内容は、

    • 謝罪は、相手を恐れすぎず、強い意志でのぞむ。謝罪も対等な人間関係のひとつ
    • いい訳は必須。根拠のない謝罪に意味はない
    • 関係の薄い相手の方が怒りやすい。あるいは怒られるのは期待されている。後者でありたい
    • プライドではなく自尊感情を持つ。自分に自身があればこそ謝ることができる
    • コミットメントが重要。謝罪したら責任を持つ

    小手先のテクニックも紹介されてはいるが、人と人との関係、コミュニケーションの基本を見直せる良書。非常に読みやすく、かつ内容は有意義。

    本の良さのひとつに、自分が何を知っていて、自分は何をしらないのか、それを見直せることがある。その典型といえる。おすすめ。