「フェルマーの最終定理」―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで
すごい面白く、もう涙腺刺激しまくり。
タイトルは数学を説いた本?という印象だけど、これは読ませる本である。決して数学の専門書ではなく、数学を題材にした「読み物」なのだ。理系・文系と単純に分けるなら僕は文系。数学の知識は貧弱。それでも、食い入るように楽しく読んだ。そして読んでる最中ニヤリ。を連発。大興奮だった。
フェルマーの最終定理あるいはフェルマーの大定理とは、
3 以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる 0 でない自然数 (x, y, z) の組み合わせがない
という定理のことである。
「直角三角形において斜辺の二乗は他の二辺の二乗の和に等しい」ってやつ、習ったのいつ頃だったか?中学生の頃か。まあ要するにこの定理を理解するに、数学と言うまでもなく算数の知識があれば足る。しかし、これを「証明」するまでの道のりや何と遠きことか。
そこに山があるから登るの名言よろしく、頂が見えていてなお、そこに挑む意義、その過程と結末に感動する。数学は真理。数学は美。その気持ちは理解できると知った。
随所に散りばめられる数学的うんちくも素敵。しばらく話題に困らないほど。
数学的知識はいらない(あればより面白いだろうが)。例えば映画「ビューティフル・マインド」は多くの賛同を必要とするアカデミー賞を獲得した映画だが、その題材はノーベル数学賞を与えられた「人」だったように。
これは読んで損なし。超おすすめ。
(2006/10/24追記)
聞系と履系という記事を読んで、
>理系・文系と単純に分けるなら僕は文系。
って自分はバカです、と宣言しているような気分。
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