「世界の終焉へのいくつものシナリオ」を読む。
人類、文明が破滅する29のシナリオが描かれた本。それぞれ、発生の可能性と、その際のダメージが数値化されているのが面白い。読みやすい分だけ科学的な解説がもの足りない。
起こってしまえばお終い、そんなシナリオはSFになりつくした感もある。あまり心配してもしょうがないから、ありえない大逆転を描くエンターテイメントにしやすいのかも。
火山なら「ボルケーノ」、隕石なら「アルマゲドン」、異常気象なら「デイアフタートゥモロー」、ウィルスなら「アウトブレイク」、コンピュータ(AIなど)なら「マトリックス」「2001年宇宙の旅」などなど…有名映画だけでも浮かぶ作品は枚挙に遑がない。
終末思想はよくSFの題材になるので、その知識補完を目的に手に取った本。
…だったはずが、実は意外にも相当に落ち込む要素があった。
結局は人間ということ。地球温暖化を代表とする環境破壊、人口増大、そして戦争が可能性とダメージの総合でタントツ。自らの行為が破滅につながる可能性が一番高いとは…皮肉にもならない。
(これを読んで思い出した本)
「感染症は世界史を動かす」「創造する機械」
[広告]