カテゴリー: 本

  • 全東洋街道(上)(下)

    「全東洋街道(上)(下)」を観て、読む。

    艶かしい。

    1980年、藤原新也が400日をかけて全東洋を旅したドキュメント。数々の写真と添えられた言葉が心に訴えかける。それは人の生と聖と性。土地々々に食や色の違う生活があり、イスラム教、ヒンドゥ教、仏教など数多の聖があり、その中で売春宿の女が「人間は肉でしょ 気持いっぱいあるでしょ」と笑う。

    この人の写真は、観るとその場所にいるかのような錯覚を起こす。写真を撮りながら被写体がその気になり、その時私の頬を殴ろうと思えばいつも殴れ、笑いかけようとするならいつも笑いかけられる位置において、私は写真を撮りたいと思うと本人が言う。

    この人の言葉は、矛盾する言い方になるけど、散文的で詩的だ。まとまりもなく生々しい。しかし味わいや奥行を感じ、そして美しい。

    手に入れて良かった。この先、何度も開き、読み直す本だ。

  • となり町戦争

    「となり町戦争」を読む。

    この本を手にしたのは、面白そうだからでなく、小説すばる新人賞をとってるからでなく、映画化されたから…そのキャスティング、香西瑞希役に原田知世(Love)だから。

    でもそれは別にして。描かれる「香西さん」は艶っぽくて萌キャラ。著者が元役所勤めの方だったらしく、その経験に基づいた描写は面白い。その他は凡庸な小説。戦争は日常のちょっと先にあるんだよ…そんなメッセージを小中学生くらいに伝えるには良いかもしれない。

  • 子どものための哲学対話

    「子どものための哲学対話」を読む。再読。

    自分は何のために生きるのか…なんて答えが欲しくて興味を持った哲学(学生時代)。今でもひとつの答えは見つからないけど、思考法として自分に溶け込んでいる。この本は子どものためと銘打ってるけど、子どものままの大人のためにもなる。僕とか、アダルトチルドレンとか、あなたの役に立つ。

  • 予約のとれない料理教室

    「予約のとれない料理教室」を読む。

    たまきさんの紹介を読んで買う。なるほど面白い。アマゾンの紹介文、人気の名店「ラ・ベットラ ペル トゥッティ」シェフが開催する、キャンセル待ちが続く人気イタリア料理教室。「家庭でつくれる」本格的イタリア料理とプロのノウハウを初公開!と。

    家庭で作れるとあり、装丁も写真も綺麗で、文字が少ない…と思って油断してると料理のレベルかなり高い印象。前菜、パスタからお菓子まで載っているので、1品1品ものにしていく楽しみがありそう。

    因みにイタリアン系で、僕の一生本になってるものを紹介。

    「イタリアンNO.1パスタブック」
    これは初心者でも手が出せる。写真も綺麗で可愛い。イタリアで屈指のパスタメーカーが手がけているので下手に日本化されておらず、パスタの美味しさ、何より作る楽しみを知った一冊。Amazonに情報あるので古本で手に入る。続編が出てる…買っちゃおうかな。

    「家庭の味わい・イタリア料理」暮しの設計No.163(1994年)海峰勇
    これは検索しても出てこない…ムックの体裁ながら名著。この「暮しの設計シリーズ」は、号によっては復刊.comで得票を集めるほど内容が濃い。こちらはイタリア料理の基礎をみっちり、本格的に学べた専門書に近い存在。

  • アンビエント・ファインダビリティ

    「アンビエント・ファインダビリティ」を読む。

    どんなに有益な情報がネットワーク上に存在していたとしても、ユーザが見つけることができなければ、何の意味もありません。

    表題の2単語でこの本の価値が判る。どちらも聞きなれないので咀嚼してみる。アンビエント…意識しなくても何かしてくれる存在。ファインダビリティ…情報の見つかりやすさ、検索されやすさ。これを合わせた、アンビエント・ファインダビリティ…人の居場所、モノのありかをいつでもどこでも見つけることができる人に有益なもの。

    発行は昨年の4月。もっと早く読んでおけば、この1年の仕事がさらに良いものになったな。これから生かす。

    Webを切り口に書かれているけど、「ネット」と「リアル」という、まだ何となく存在する壁を取り払ってくれるような一冊。面白かった。未来を覗くとワクワクする。