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  • ワイン一杯だけの真実

    ワイン一杯だけの真実

    村上龍さんの描くエロイアダルトな世界が素敵な短編集。

    紹介文

    複雑さと錯乱の快楽そのもののようなラ・ターシュ。セックス以外では癒せない夜に味わうシャトー・マルゴーの香り。非常に切なく非常に幸福な幼い時期を蘇らせたモンラッシェ―。女たちが八本の宝石のような名酒からひき起こす怖いまでに美しい官能を、驚異的な筆致で描いた極めつけのワイン小説集。

    内容はこのまま。ボルドーを男性的、ブルゴーニュを女性的に語ることが多いが、ワインの奥深さは全て女性の神秘性を持って語られるべきだ。などフェミ的なことを言ってみたくなる。行く先々での旅情、帰る所への慕情、そんなちょっと切なめの雰囲気が好き。

    ワインと物語に共通点は多い。この一冊を読みながら飲んだ酒は旨かった。

  • 「体幹」ランニング

    「体幹」ランニング

    体幹を体感中。実践すれば早期から実感できることがこの本のすごいところ。

    内容

    脚で走るな、体幹(動態)で走れ。トップランナーは、みんな「体幹」を使って走っていた。市民ランナーの8割が知らない“本当の基本”が、超ていねいな解説でわかる、身につく。巻末付録・レースを狙う3ヵ月練習メニュー。

    2007年に出版された本で、昨年アルファブロガーが何人も絶賛したことでブレイク。僕が流行にのって手にしたのが昨年末。正直、何をそれほど騒いでいるのかを知りたくて買った。ランニングする気などさらさらなく。

    ただ、少しは実践せねば感想も書けないと思ったので、紹介されていた「体幹エクササイズ」をしばらく続けてみた。ストレッチに近いほど楽な運動で、8つの動作を20回ずつ、慣れたら3セット。部屋の中で出来て、30分とかからず、少々酔っていてもやれる。そのうち、座っている時、立っている時、歩いている時の体幹(筋肉)が気になるようになってくる。

    で、だ。ちょっと走ってみようかな?という気持ちが出てきた。ちょっと。仕事帰りに手前の駅で降りて30~90分ほど歩くことがあるが、少し物足りなく感じるようになったのだ。この本にうまく乗せられた感じ。今「レースを狙う3ヵ月練習メニュー」をまあゆっくり1年くらいのつもりでやろうかなと。やろう「かな」と。まだ未定。

  • Self-Reference ENGINE

    Self-Reference ENGINE (文庫)

    著者による驚異のデビュー作、2篇の増補を加えて待望の文庫化!

    プロローグ+オリジナル18篇+追加2篇+モノローグ、22の独立した短篇から成り、それぞれが全体の大きな世界観を作り上げる。その構成、奇抜な発想は星新一を思わせる。

    読み始め、なんだこれ!?と戸惑った。回りくどく難解で冗長に思える言葉の羅列。この物語は何を伝えたいのか、自分はちゃんと理解できているのか、不安を抱えながら読み進めた。そのうち想像力や好奇心をかきたてられ世界にのめり込んで行けた。読後感は素直に面白かった。物語のネタはどこかで見聞きしたようなものが多いが、それを言葉でいじくりまわすことで良い作品に仕上がっている。

    紹介文

    彼女のこめかみには弾丸が埋まっていて、我が家に伝わる箱は、どこかの方向に毎年一度だけ倒される。老教授の最終講義は鯰文書の謎を解き明かし、床下からは大量のフロイトが出現する。そして小さく白い可憐な靴下は異形の巨大石像へと挑みかかり、僕らは反乱を起こした時間のなか、あてのない冒険へと歩みを進める

    言葉遊びを楽しむ一冊。

  • STUDY HACKS!

    STUDY HACKS!

    これまで経験したことをリセットして、自分を再構築して、人生を豊かにしよう。その為の勉強を楽しくなるやり方が提案される。

    目次

    ツールハック 機能と形態
    環境ハック 身体と環境
    時間ハック すきまとながら
    習慣ハック 愛着と定着
    試験ハック 選択と集中
    語学ハック リズムとゆらぎ
    キャリアハック STUDYとSTUDIOUS

    目次の通り7分野、全てで87のハックが紹介される。できるものだけ、自分に合うものだけ、でも実践すれば確かなプラスになるはず。参考にして自分のやり方を確立するのもよし。全てを完璧にこなせたら、著者の小山氏のように京大、MBA、中小企業診断士などを突破できるのだろうが。ちょっとしたヒントを得る為にだけに一読の価値あり。

  • 若き詩人への手紙

    若き詩人への手紙・若き女性への手紙

    作品の個性を究めるとは、唯一無二の道を歩むことであり、それはとにかく孤高の道であると語る。道について悩む若者、特に芸術家に薦められることが多い。100年前の手紙は今なお生きていて、美しい言葉が並び、繰返し手に取るであろう一冊。もっと早くに読むべきだったかな。

    実は、映画「天使にラブ・ソングを 2」で知った。歌手を夢見る生徒へウーピーが語る。

    「リルケの本で、”若き詩人への手紙”っての。ある時リルケが、『詩人になれるかどうか、作品を読んで下さい。』って手紙を受け取った。リルケはその人にこう言ったの。『それを決めるのは、私ではありません。朝、あなたが目覚めた時、詩を作ることしか頭になかったら、あなたは詩人です。』同じことがあんたにも言えるわ。いい、朝目がさめて、歌うことしかあんたの頭に浮かばなかったら、そりゃ歌手になるべきよ。」

    若き人にとっては最高の助言だ。僕は毎朝「まだ寝ていたい」と思っている。

    頭をよぎったので蛇足。同じ孤高の人ジョブスは、

    毎朝鏡を見て、もし今日が人生最後の日だったら、今日やることは本当にやるべきことであろうか。

    と語っている。対比が面白い。