投稿者: momozome

  • 写真集「BABY BLUE SKY.」

    BABY BLUE SKY.」を観る。

    蜷川実花、1999年の作品。

    今の彼女がよく言われる、原色が主張する特徴もある。けど、その原色が構図のほんの一部分だったり、原色と言うよりパステル調だったり、やはり今とは随分違う。

    そんな所が見つけられて面白い。流行にのって蜷川さんを知り、遡るように彼女の作品に出逢うのも、楽しみ方のひとつだ。これもまた幸せ。

    絵本のような可愛らしさを感じる写真集。

  • 原爆の日に「夕凪の街桜の国」を読む

    夕凪の街桜の国」を再読。

    初めて読んだのは3年前だったかな。夏だから手にして、それから8月6日に読み直している。ほのぼのとした優しい絵、静かに描かれた物語。そう、これは「物語」なのかもしれない。でも、この日を見つめるに価値のあるマンガ。

    このエントリーをする前にネットを検索したら、今年、映画化されたようだ。

    (参照)
    映画「夕凪の街 桜の国」

  • ホラー「D‐ブリッジ・テープ」を読む

    D‐ブリッジ・テープ」を読む。

    近未来、ゴミに溢れた横浜ベイブリッジで少年の死体と一本のカセットテープが発見された。(中略)テープには彼の凄絶な告白が…

    第4回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。微グロ。悪食や自傷をテープに録音された声だけで描く試みは面白い。けど、ま、こんなもんか。新人にしては上出来か。耐性のない人には十分グロいのだろうけど。ホラー小説の、あくまでひとつの「型」にはまっていてそれなりに読める。

    (以下、ネタバレになる可能性がある。)

    ホラーとはまったく別の意味で、この季節だから思い出したのだけど、「火垂るの墓」をリスペクトしているような…

  • 多くの本で語られる「ラブシーンの言葉」を読む

    ラブシーンの言葉」を読む。

    愛のかたちは、どんなものであれ、いとおしい。なんて謳い文句が帯にあるけど、どう見てもエロ本です。本当にありがとうございました…なんて。とても面白い文学的な書。

    普段は一番読書に向く通勤電車では落ち着いて読めない。股間が気になって。笑。それはもう刺激的でエロティックな性の営みを、折々の書物からこれでもかと集めている。女のパンティをスムーズに脱がせる方法、フェラチオでイかせる際のTips、いちばん女性が喜ぶにはどうすればいいのか…

    そして、荒川洋治の一言一言がこの本の真価。おおらかで、愉快で、楽しいエッセイ。女性作家の例が(僕にとっては意外なほど)多いことにも驚いた。この本を起点に、読みたい本がたくさん増えた。

    (追記)
    文学の濡れ場にこだわったこの研究もサブカルかな。文学はとても無理なので、手持ちの映画(DVD棚)を見ながら考えた…「ジョーブラックをよろしく」「時計じかけのオレンジ」「スターリングラード」あたりが上位かな。これは本気で考えると面白いテーマかも。

  • 「聖女の島」を読む

    聖女の島」を読む。

    ホラーとミステリの要素を併せ持ち、読み進んでいる間、ずっと不安でストレスが溜まっていく。真実が見えない。幼くして性の悦楽を知った少女たちが集められた矯正施設での出来事。そしてラストに描かれる結末。

    狂っていると怯える私は、正常な人間ということになる。奇妙なパラドックス。

    この一文に込められた不快な経験ができる、久しぶりに嫌ぁな読後感を味わえた一冊。これ、冬のホラーとして売り出されたらしいが、やはり夏こそホラー。

    皆川博子の作品は初めてだったが、良いね。次は評判(=悪評)高い「悦楽園」に手をつけよう。作者に見覚えあるなと思ったら、すでに積ん読であった。