投稿者: momozome

  • うっとり「葉巻の時間」を読む

    城アラキ「葉巻(シガー)の時間」を読む。というより、眺める。

    前々からシガーには興味があって、月に1度くらいシガーバーに行ったりする。ただ、少し値は張るし、なかなか付き合ってくれる人も少ないので、お決まりの銘柄ばかりを楽しんでいる。そんな僕にとってこの本は、とても好奇心をくすぐる大人の持ち物なのだ。

    Amazonではプレミアムがついてますな。それも納得。原寸大に写されたシガーの写真の数々、その味や香りのウンチク、ちょっとしたエセー。装丁もしっかりしていて、こんな一冊こそ本棚に並べておきたい。

    ICカードを作ってまでタバコを買い続ける気もしないので、そろそろタバコという習慣、依存、または子供じみた遊びから一歩踏み出して『煙をくゆらす』という趣味の世界に足を踏み入れてみようかとも思う。

    今、たまにできるのはドライシガーを楽しむ程度。

  • 梅田望夫の選ぶ「ウェブ時代 5つの定理」を読む

    梅田望夫「ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!」を読む。

    IT業界で働いていると、とりあえず読むべしなので読んだ。大きな章立は、

    • まえがき――私の勉強法
    • 第1定理 アントレナーシップ
    • 第2定理 チーム力
    • 第3定理 技術屋の眼
    • 第4定理 グーグリネス
    • 第5定理 大人の流儀
    • あとがき――私の最終定理

    とりあえず、まえがきが上手に本書を要約している。ここだけでも立ち読みする価値あり。

    第4定理のグーグル命的なところには相変わらず抵抗感を覚える。頭が良くないと何もできないのだよ凡人ども、って言われているようで。僕はどうすれば良いですか?その疑問に対する答えが一切ないのは痛い。

    全体的には、副題にある「未来」を切り開く言葉というより、「これまで」のIT文化を切り開いてきた言葉。それを梅田氏が選んで編集した本といった印象。ことさら、偉大な思想。大きな夢。実現を疑わない信念。それらがくり返し語られる。そうした金言集として読むにはお薦めの一冊。

    ただ、ご自身の意見をぶっちゃけていた頃と比べて、物足りなさを覚えた。この激動の中で何か変化があったのだろうか。そろそろ執筆活動も一段落付けると仰っているので、有終の美を飾ったのだろうか。

  • にやけながら「麗しき男性誌」を読む

    斎藤美奈子「麗しき男性誌」を読む。

    趣味は読書」を読んで以来、同著者のコラムやエセーを読むようになった。罵られたくて。この人の、辛口、毒舌とはまたちょっと違った、皮肉をこめた書き方は面白い。本書もごたぶんにもれず、男性誌をばっさり切り捨てている。思わずニヤニヤしながら読んだ。

    取りあげられるのは、週刊ポスト、プレジデント、日経トレンディ、文芸春秋、週刊新潮、週刊東洋経済、ダカーポ、ナンバー、週刊ゴルフダイジェスト、サライ、日経おとなのOFF、ダンチュウ、ニュートン、メンズクラブ、エスクァイア、ブリオ、ナビ、ブルータス、レオン、ホットドッグプレス、東京ウォーカー、週刊プレイボーイ、週刊スパ、メンズノンノなど。

    しょっぱなの「週刊ポスト」のところですでに大爆笑。そして、あらためて著者の観察眼のするどさを実感する。

    新聞社、放送局に限らず、あらゆるメディアはどんな信条で情報を発信しているかを知ることが重要である。その意味で大変勉強になった。その他、各雑誌にまつわるエピソードなどもあり楽しめる。

    ただ文庫化が遅い。連載は2002年頃まで。文庫化にあたって注釈もついているが、もっと早く出して欲しかった。

  • J1開幕、ヴェルディ×川崎

    超ウツだったんだけど、友達から託されたチケットを無駄はできぬと気合で等々力まで行く。頑張って行って良かった!

    等々力は観ずらいので、前半は守備、後半は攻撃、と近い方からじっくり。

    守備は頼りがいがあるなあ。ボランチにコンバートした富澤に注目。危機への臭覚が良く、那須と土屋の鉄板と合わせて非常に心強い守備。服部の安定感は文句のつけようなし。和田、福西はまだ迷いがあるように見えた。でもこれからだろう。J1屈指のFW陣と言われる川崎にまったくひけをとらない。もっとも川崎の3トップはお互いを潰しあっていて怖くなかった。フッキだけでシュート10本だったらしいけど、危ないと思ったシーンは少なかった。

    では攻め。まず全体的にラインをコンパクトにできている。それゆえ、後ろから無駄な動きなしで前線にボールが送られる。それを飯尾、廣山が豊富な運動量でかきまわす。ディエゴ、レアンドロに出すだけではなく、自ら切り込む、自ら打つ。とても小気味良い。外国人2人はまだまだ体が重たい印象だが、これからに期待が持てると確信。ディエゴには昨年の信頼が。レアンドロには要所で魅せてくれるプレーに可能性を感じる。

    途中交代で入った河野はよく走った。大野はチームをより攻撃的にしてくれる。平本は果敢にゴールへ体を向け、同点のPKをもぎとる功労賞。これでやっと「おかえり、一樹!」と言えた気がした。DF陣の怪我や4バックの不調でもない限り、しばらくは今日のような使われ方をするのだろうけど、腐らずにその気持ちを保ってくれ。必ず、スタメン平本って日が来るよ。

    シーズンオフの練習の中で、監督コーチ陣をはじめ、選手達もずっと不安だったのだと思う。自分たちがやっていることは本当に正しいのか?と。それを確かめる最初の日。ドローだったけど、十分、自信を持てる内容だった(ジャッジに負かされるところ、よくぞ追いついた)。

    とにかく、久しぶりのゲームで感動。ちょっとウツが吹き飛んだ。

    次節は、昨年王者。鹿狩だ!

  • シュールな短編集「世界の涯まで犬たちと」を読む

    アーサー・ブラッドフォード「世界の涯まで犬たちと」を読む。

    日経、日曜日の読書ページで知って手にとる。書評を先に読んだおかげで、タイトルから感じるような心温まる内容ではないことは判っていた。帯や多くの書評にあるように、とてもシュールな内容。

    三本足の犬や1ダース全てが奇形の仔犬たち、ナメクジ、ネコ。物語の中で、それらの少し(いや、かなり)変わった存在は脇役である。彼らは主役である人の足りない部分を補う大きな要素として存在する。とてもグロテスクなのだけど、それこそが日常なのだと気付かされる。そんな世界を描けるのは小説ならではの醍醐味だ。

    O・ヘンリー賞ってのをとっている有名作らしい。僕にとって素直に受け入れられる作品ではなかったが、とても印象的な短編集だった。