シャガット（ChatGatto）が開店して、初のコース料理の夜。常連さんの発案と、妹夫婦の「現時点の腕試し」という気持ちで実現した。本来は「ワイン食堂」なので、コース料理は「裏」メニュー。
コース料理にヴァンナチュールを合わせて。
[広告]
テーブルには食器がセットしてあり、メニューも添えられていた。店主（妹）の挨拶があり、食事がはじまる。兄まで緊張。今日は全てのお皿と一緒にワインが提供される。
アミューズ。さつまいものマッシュに生ハムなどを乗ったもの、小さな玉ねぎにマッシュルームなどを乗せたもの。合わせるのは爽やかに軽い白ワイン。
前菜。愛媛富玉のウフ・マヨ。ゆで卵とマヨネーズのドレッシング。香草が香り、卵の殻をイメージしたメレンゲが甘みとアクセント。合わせるのはなんと甘みの強い日本酒、にごり酒。驚きも料理なんだな。
前菜。イカのグッリアーレ。イカ焼き。内臓をイメージしたクルミとトマトのペーストを巻いて炙ったもの。ソースにワタとスミを使っている。食感の違う部位と野菜がアクセント。合わせるのはグレープフルーツを思わせる白ワイン。
スープ。ガルビュール愛媛の秋。鳥の出汁、香味野菜、ハム（ベーコン？）の旨味がして、豆がとても甘くて優しい味。ふりかけられた唐辛子がアクセント。合わせるのは塩味を感じる白ワイン。
パスタ。伊予路しゃものトルテッリ。パスタの中にひき肉（内臓も？）、もも肉のロースト、ささ身のスモーク、カリカリの皮、ソースの脂、すべて軍鶏尽くし。合わせるのは複雑で旨味の強いオレンジワイン。一口ごとに食感と味わいが変化する一つの料理。今夜、僕一番のお皿。
メイン。太刀魚のアンクルート、トリュフの香り。太刀魚のパイ。魚と野菜をふんわり包み焼きにして、トリュフがきいた濃厚ソースでいただく。合わせるのは軽めで香りが鮮やかな赤ワイン。癖の少ない太刀魚の香りに、ワインの香りを掛け合わせている。今夜、僕一番のマリアージュ。
メイン。大三島仔鹿ロースのアッロスティーレ。仔鹿のロースト。信頼する猟師さんが仕留めてしめて、信頼できる料理人が熟成させて火を通しました。そんなまっすぐな肉料理。里芋のマッシュも滋味深い。合わせるのはしっかりした赤ワイン。
デセール。ブドウのコンポート、フロマージュブラン、洋梨のアイス。合わせるのは、はちみつの香りがするデザートワイン。
デザートが出たとき「もう終わっちゃうのか！」と思った。全てのお皿が素朴でいて力強く、とても美味しかった。作り手二人の真面目な気質がお皿にあふれる素敵な食事だった。また「裏シャガット」を楽しむ機会がありますように。
※8品を食べてグラスワイン8杯飲んだ僕が、記憶だけを頼りに書き起こしたので、間違いたくさんあるかも。
[広告]