「伝わる・揺さぶる!文章を書く」を読む。これはスゴイ本。
単なる文章のテクニックをこえ、自分の頭で考え他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、コミュニケーションの本質に迫る一冊である。
評判を聞いて気軽に読んだが、深い感銘を受けた。油断してた。
文章を書くと銘打っているが、書くという目的を設定して上で、論理的思考法を説いている。この思考法こそが主旨で、この本を読めば、書くことに限らず、自分のコミュニケーション能力全般に影響を受ける。
しかも文体はとても明解、簡単なのですぐに読める(←ここ重要)。解説や具体例は少々おせっかいと思えるほど丁寧。著者が高校生の小論文指導に長年携わってきた結果なのだろう。
5章から成り立つ本書の内、2章が重要。ここで、いかに文章を書くか、つまりいかに物事を人に伝えるかの要件が語られる。それ以外の章は、この論理を利用するための復習と応用のためにある。上司の説得文、自己推薦文、詫び状、メールなどの書き方は、論理を実践するための例題集と言える。
エピローグに書かれていた印象的な著者の言葉。
相手という個性に、自分として向き合ったとき、自分の中に湧き起こってくるものがある。その相手だからこそ言いたいこと。自分にしか言えないこと。そういうものに、私たちはもっと忠実になっていいと思う。
これを読んで仕事でもプライベートでも、人と口論した時をいくつも思い出した。お互いの論点は合っていたのか、自分は論拠を示していたのか、そもそも伝えるべき意見を持っていたか。せっかく言葉を交わせる人がいるのなら、より有益な時間を過ごしたい。
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