「セカンド・ショット」で初めて川島誠を読む。短編集。
スポーツ、友情、恋愛、セックス、でも、人生ってそれだけじゃない。
出版社の紹介文がこんな。さらに納められた作品が「児童文学の魅力―いま読む100冊」とか「だれかを好きになった日に読む本」とか題された本で紹介されているそうだ。これは危ないよ。
特に「電話がなっている」は毒薬。児童と言われている頃に読んだらトラウマになる。今なら、おーこうきたか怖えーな、くらいで済むけど、やはり衝撃的だった。表題作の「セカンド・ショット」も読後感はそう悪くないが途中は嫌~な感じがする。
少年のような口調で綴られる物語は、思春期を生きる子供の心を的確に表現してしまっている。しまっている、と言うのは、軽い文体が美しい部分だけではなく、その闇までもくっきりと浮かび上がらせてしまうからだ。正直、全編をビクビクしながら読んだ。
たまにこんなのも本の楽しみ。
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