親父の味、グリーンガム

お袋の味ならぬ、親父の味、グリーンガム。

幼い頃の記憶を辿ると、酒もタバコもやらない父の嗜好品はチューイングガムだったと思う。今も好きなのかな?

当時、車で遠出をする時、僕と弟妹はサクマドロップを一缶買ってもらって、フルーツ味の一粒に出会えれば文句なし。ハッカ味の一粒に当たってしまったら母に引き取ってもらっていた。

因みにハッカ味とレモン味のドロップは同じような白色で見分けが付き難かったから、口に入れてからハッカ味と判ると押し付けて?いた。ごめんよ、母さん。

ミント味、ハッカ味、辛いのは大人の味。それを美味しそうに食べる両親は、それはそれは大きい存在なのだ。

でもある時、自分がねだったのか、父がくれると言ったのか、覚えてはいないけど、グリーンガムを口にした。今でもその時の気持ちを思い出すことができる。初めてビールを飲んで、苦いと感じつつ、これが旨いのだと自分に言い聞かせているような、そんな感覚を。大人の階段をひとつ上った瞬間っすよ。

今日、当時のままの「復刻版グリーンガム」「復刻版クールミントガム」を買ってみた。ガムの甘味料と言えばキシリトールの昨今、原料を見ると砂糖、水あめ、ぶどう糖だって。噛んでみたら、とてもとても甘かった。

些細なことだけど、自分も少し大人になったじゃんと思った。少しは父に近づけたかね?

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