斎藤美奈子「麗しき男性誌」を読む。
「趣味は読書」を読んで以来、同著者のコラムやエセーを読むようになった。罵られたくて。この人の、辛口、毒舌とはまたちょっと違った、皮肉をこめた書き方は面白い。本書もごたぶんにもれず、男性誌をばっさり切り捨てている。思わずニヤニヤしながら読んだ。
取りあげられるのは、週刊ポスト、プレジデント、日経トレンディ、文芸春秋、週刊新潮、週刊東洋経済、ダカーポ、ナンバー、週刊ゴルフダイジェスト、サライ、日経おとなのOFF、ダンチュウ、ニュートン、メンズクラブ、エスクァイア、ブリオ、ナビ、ブルータス、レオン、ホットドッグプレス、東京ウォーカー、週刊プレイボーイ、週刊スパ、メンズノンノなど。
しょっぱなの「週刊ポスト」のところですでに大爆笑。そして、あらためて著者の観察眼のするどさを実感する。
新聞社、放送局に限らず、あらゆるメディアはどんな信条で情報を発信しているかを知ることが重要である。その意味で大変勉強になった。その他、各雑誌にまつわるエピソードなどもあり楽しめる。
ただ文庫化が遅い。連載は2002年頃まで。文庫化にあたって注釈もついているが、もっと早く出して欲しかった。
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