これは面白い「生物と無生物のあいだ」を読む

生物と無生物のあいだ」を読む。

方々での評価が高く、表題にも惹かれたので手に取る。面白い。ただ、表題と内容には差異がある。生物と無生物の違いについては素人でも知っている内容に留まる。

この本の面白さは、ひとつの事象を科学的に解明していくプロセスが、小説さながらに描かれていることだ。以前読んだ本で論理的に文章を書く考え方を学んだが、これは物語や小説、生物学(著者の専門は分子生物学)のプロジェクトXを観ているようだった。とても興奮した。

それ故、表題に対する解も詩的な印象を受ける。

生命とは「動的な平衡状態」であり、「かたちの相補性」を原動力にするものだ、と明解で美しい答えを出す。

専門外の人にも明快で判り易く、それに伴う雑多なエピソードを楽しむことができ、自然科学の「読み物」として名著。

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