「ハチドリのひとしずく」を知り、じわじわ心を動かされている。
森が燃えていました。
森の生き物たちは、われ先にと逃げていきました。
でもクリキンディという名のハチドリだけは 行ったり来たりしていました。
クリキンディはくちばしで、水のしずくを一滴ずつ運んでは、火の上に落としていたのです。
動物たちはそれを見て、 『そんなことをしていったい何になるんだ』 と笑いながらクリキンディに言いました。
クリキンディはこう答えました。
『私は、私にできることをしているだけです』出典:「ハチドリのひとしずく」 辻 信一監修 光文社刊 2005
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僕は大勢を見て、できる/できないを即座に判断することで、仕事では評価を受けてきたと思う。でも、このシンプルな物語を読んで、日常においても短絡的な思考に陥っているように思った。友人と向き合うことが面倒になった。新しいことに挑戦しなくなった。問題が少しでも大きいと目を背けてしまう。ほんの小さな「自分にできること」を積み重ねる。これをしてきたから楽しいこともたくさんできた。これをしないと自分がつまらない人間になっていくだけだ。
僕は、僕にできることをしよう。
余談。
これは南アメリカの先住民に伝わる話で、辻信一(Wikipedia)さんが翻訳して日本にも広がったみたい。この話にたどり着くまでが我ながら面白かった。久しぶりに味わう、前向きなインターネットの楽しさ。
あとで新聞で、「世界で最も貧しいウルグアイ大統領「飛行機持ってないから乗せて」メキシコ大統領「いいよ」…仲良く帰国するときの様子が人気を呼ぶ」という記事が話題に上がる。この大統領のことを検索して見つけた「リオ会議でもっとも衝撃的なスピーチ:ムヒカ大統領のスピーチ (日本語版)」という記事が素敵だった。その関連記事で「ムヒカ大統領のスピーチを翻訳して思ったこと」を読み、「ハチドリのひとしずく」を知った。
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大人な、美味しそうな居酒屋の記事を楽しく読ませてもらいました。一緒に飲みたくなります(笑)
基本的にシニカルに世の中を見ているので、もうこんな事やめちゃおう、と思うときによくこの「ハチドリのひとしずく」が頭をよぎります。