投稿者: momozome

  • iPadについて1

    思ったのは、子供がいるならすぐに買ってしまえ。

    僕の先輩の口癖は「UIはテレビを目指せ」だ。それは、スイッチを入れてチャンネルを回す(変える)だけで、誰でも目的のコンテンツに行き着ける、という感覚的なもの。子供はいつの間にかテレビの使い方を覚えるけど、いくら普及したとはいえPCはそうではない。なかった。

    iPadはiPhoneがでかくなっただけ?いいじゃない。確かに、qwertキーボードとマウスを使いこなせる人にとって、iPadはそれほど刺激的なものではない。タブレットPCは前々からあったし、ハンドヘルドPCやスマートフォンとノートブックのスキマに出現したネットブックは失敗に終わった(売れたけど活用している人は少ない)。

    でも、ホームボタンを押して見覚えのあるアイコンに触れると、目的のコンテンツに行き着けるのは、テレビにも負けないほどのユーザビリティを持ってる。ある時、知り合いの子供(3歳くらい)が、iPhoneをいじって好みの動画を再生する姿を見て、これはすごい!と気付いた。それが、もっと有益なカタチに変わったのがiPadじゃないのか。

    ハードとOSをセットに強気の商売していたAppleが、500〜700ドルという低価格で投入したことも魅力的。大人にとっても子供にとってもおもちゃ。今はそれで十分な気がする。GoogleやMSも続くだろうからPCの未来が変わる瞬間だと感じた。

    ってことで、自分は時代遅れにならないために買う理由付けなど。

    コンテンツの囲い込みなど、本当の大人の事情が嫌になるところもあるけど。

    (追記: 2010/02/02)
    iPadは百科事典などのコンテンツを閲覧するにたえるサイズに近づいたこともポイント。大人が目的を持ってインターネットを検索すれば、多くの情報を手にすることができる。しかし、子供の未知の才能や興味を引き出すには、百科事典のようなものを「ながめる」ことが大事。遊びの中に百科事典をパラパラとめくる時間があるなら、それはかけがいのない教育だ。

  • そして世界に不確定性がもたらされた

    そして世界に不確定性がもたらされた―ハイゼンベルクの物理学革命

    1927年、若きドイツ人物理学者のハイゼンベルクは、量子力学の根幹をなす「不確定性原理」の考え方を初めて世に送り出した。すなわち、因果律に従い完璧に予測されるものだと考えられていた世界が、偶然と確率と可能性に支配された不正確なものに代わってしまったのである。これはあまりにも革新的な概念だった。当時すでに著名な科学者であったアインシュタインはこの原理を認めようとせず、また、ハイゼンベルクとその師ボーアとの間にも確執が生まれた。科学界だけではなく、文学や哲学にも大きな波紋をよんだ。だが、量子論と不確定性の考え方は、ある日突然現れたものではない。浮遊した微粒子がランダムに動くブラウン運動など、19世紀には不規則で統計的な現象の存在が明らかになっていた。また、第一次大戦後、敗戦国の屈辱を味わっていたドイツには、科学者の間にも決定論的な運命を認めたくないという向きが強まっていた。あとはただ一人の若き秀才の登場を待つのみだったのである。世界を揺さぶった不確定性の概念と、それをめぐる著名な科学者たちの人間ドラマとをみごとに描き出した、渾身の科学ノンフィクション。

  • 失われた私

    失われた私(多重人格シビルの記録)

    「17人のわたし」の感想のコメントで知った本。いわゆる多重人格もの。ダニエル・キイスの「24人のビリー・ミリガン」よりも刊行が古い。

    16の人格を持つ解離性同一性障害の女性シビルの生涯を描いた一冊。小説の形をとるが、実在する女性を診療した精神分析医の手配から著者が書き起こしているので、ノンフィクションである。

    たいへんにドラマティック。他の人格を拒否していたシビルが、やがてそれらを受け入れ、統合へ歩を進める様子は感動的。治療を終えたシビルが、自らの苦難を振り返り、決してそれを否定していないことに私は深く心を動かされた。

  • 働かざるもの、飢えるべからず。

    働かざるもの、飢えるべからず。

    ベーシックインカム(*1)+社会相続というシステムを作ることで、貧困は存在しなくなると語る。ただし、予想される支障やマイナス面についての考察はなく、思いつきの提案といった感。発想がとてもユニークなので社会を考えなおすきっかけになった。

    目次

    はじめに
    「痛くない社会」の方法序説
     第一章 なぜいま、貧困があるのか
     第二章 社会相続という決定弾
     第三章 所有から利用へ
     第四章 労働2.0
     第五章 経済=物理+心理
     第六章 エネルギーがパケホーダイになる日
     第七章 幸せは使っても減らない
     第八章 デフォルトYesの世界へ
     第九章 その教育、プライスレス
     第十章 安心して死のう
     第十一章 ぼくらの宿題
     第二部 スマナサーラ長老×小飼弾対談
    あとがき
    コラム
     数字で見る社会相続
     本当の「税率」
     本当の「国民負担率」
     ベーシックインカムでなくなるもの
     ベーシック・キャピタル ベーシック・インカムの向こう側

    *1: basic income [BI] すべての人々に無条件に一定の所得が与えられる制度

  • 忘れられた日本人

    忘れられた日本人

    民俗学者が日本をくまなく歩いて著した情熱の一冊。自分の親が生まれ育った時代、それよりもう少し前の時代。いずれにせよほんの数十年前まで、日本はこんな国だったのかと衝撃を受けた。懐かしくも失われつつある、あるいはすでに失われた日本の姿がある。