セイゴー本「知の編集工学」を読む

知の編集工学」を読む。

この本は「編集工学」という方法に関する入門書となることをめざしつつ、「編集は人間の活動にひそむ最も基本的な情報技術である」という広いテーマを展開した試みになっている。

そもそも「編集工学」て何よ?という段階から僕は始まるのだが、この本で取り上げられる「編集」とは、雑誌や書籍の「編集」ではなく、誰もが日常的に行っていることを指す。何かを喋ること、何かを思い悩むこと、それ自体が「編集」であると。

「編集」という言葉を辞書で引くと、

一定の方針のもとに、いろいろな材料を集めて新聞・雑誌・書物などを作ること。また、その仕事。映画フィルム・録音テープなどを一つの作品にまとめることにもいう。

とあるが、これをもっと、とてつもなく広義に捉えた行為についての書。ぶっちゃけ、つかみ所がない…てのが印象。入門書という位置付けの本なのに。

ただ「編集」とは、とても身近にあり、無意識で自分が行っていることだとは判る。そう考えれば、情報を整理して有益なものに変えていくためのヒントがたくさんある。逆に、すでに誰しもがしていることを体系的に研究している人がいるとは驚きであり、興味は増すばかりだ。これは大きな出会い…なのかもしれない(まだ判らないのだ)。

最近読んだ本で、こんなに赤線を引いたのは久しぶり。繰り返し読み、咀嚼して、自分の思索の血肉としていきたい。今はただ読後の興奮が残るのみ。

編集は遊びから生まれる
編集は対話から生まれる
編集は不足から生まれる

という導入で書かれたことから意識してみよう。

(余談、と言うか予告)
実はこの本と言うか、松岡正剛という人物を無視できなくなったので読んだ。セイゴオを知る。が今夏のテーマ。すでに手元には「17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義 」と「ちょっと本気な千夜千冊虎の巻―読書術免許皆伝」が控えている。

(参照1)
松岡正剛の千夜千冊
このサイトに出逢わなければ、彼自身を知らないまま生きていたと思うんだけど…これは!と思う本をWebで検索すると、必ずと言って良いほど辿りつくんですよ。

(参照2)
64編集技法
これは本書でも紹介されているのだが、これで自分の接する事象(のほとんど)を整理=編集できるのかもしれない、と感動した。これから理解していく。

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