エロス「金花黒薔薇艸紙」を読む

金子光晴「金花黒薔薇艸紙」を読む。

僕は詩人としての著者をよく知らないのだが、本書を読んで思った。敬愛すべきエロじじい。

幾度も結婚と離婚をくり返し、さらに多くの女と逢瀬を楽しんだという彼の物語。どこまでが実で、どこからが虚か判らない好色話が、話し口調そのままに書かれている。

老年においても性への関心が尽きない彼は、80歳にして、

性欲って何だろうーって、最近ぼくはまた改めて考え直したよ

とのたまう。素晴らしいね。人生はエロスだ。ちゃんと詩集も読んでみよう。

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