投稿者: momozome

  • 時生(トキオ)

    時生」を読む。

    不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。過去、現在、未来が交錯する物語。

    東野圭吾は直木賞受賞をとったから読んだ作家。僕は流行好き。「容疑者Xの献身」をはじめ他にも何作か読んだけどピンと来てなかった。飽きもきたのでもういいやと思っていたところに、読書で信頼のある人から「時生」は面白かったよ、と聞く。読む。久しぶりに涙。

    物語としてはありきたりで、しかもその結末がごく初期に予想できてしまう。そうなると読者は期待通りの展開を想像しながら読むわけだけど、その上で終盤にホロリとさせられ、エピソードを読むころには涙をぐっとこらえている自分がいて、少し驚いたりした。

    文庫にしては少し厚めだけどスラスラ読める。でも時々本を閉じて自分だったらどうすっかなーとか考えたりした。力もないのに威勢を張る主人公に自分を重ねて、恥ずかしくなったりもした。これを読んで、人はなぜ生まれてくるのか、なんて難しいことを考えることもできるのだろうけど、気軽にサクッと読むと楽しめる一冊。ぜひぜひ。

  • 病みつき濃厚スープ「赤坂一龍別館」

    赤坂の「赤坂一龍別館」で夕飯。

    雪濃湯(ソルロンタン)を食べる。その名の通り、雪のように真っ白で濃い旨味のあるスープで、ここはこのスープ専門の韓国料理店だ。一度食せば病み付きになる。

    他にも若干のメニューは用意されているが、僕はこのスープを楽しみに行く。韓国料理につき物の小料理やキムチが小鉢でいっぱい付いてくるので、それをつまみにビール。後からスープとご飯でお腹いっぱい。

    つまみが少し物足りないようなら、蒸し牛肉(スユック)がおすすめ。

  • ビストロ「コムアラメゾン」

    赤坂の「フレンチ・コムアラメゾン」に行く。

    赤坂駅から3分、赤坂通りから少し路地に入った静かな場所。フランス南西部の郷土料理を出す、わずか16席のかわいいお店がある。徹底したサービスを身上にすると、その席数でも多いくらいだと言う。形式ばったり、気取ったりせず、フランスの家庭料理をゆっくり食べることができる。

    脂がとても滑らかなイベリコ豚の生ハム、白インゲンやチリメンキャベツなどを生ハムの骨のダシで煮込んだガルビュ、絶妙な火加減で繊細な味わいがある鴨心臓の串焼きなど。どれも驚くほど美味しかった。ワインの種類は少ないが料理に合わせた地方のものが楽しめる。今回はマディランの赤を2本も飲んでしまった。(BAUSCASSEとCH.DAYDIE・・・知識不足)

    今回はお酒主体で1人13000円ほど。異国の料理がこだわりを持って供されることを考えれば、この値段はとてもリーズナブルだ。気に入った人は、僕も含め、隠れ家にしたいと言う気持ちが判る。

    場所:港区赤坂6-4-15 (地図
    TEL:03-3505-3345

  • ワイン居酒屋「バン」-IZAKAYA「VIN」

    渋谷のワイン居酒屋バン-IZAKAYA VINに行って来た。

    居酒屋と銘打っているけどワイン&ダイニングバー。納得がいく値段でワインを、お箸で気軽に料理を楽しめる。店員の接客も気持ち良い。お店は3階まであるが各フロアの面積は狭く、1階は古臭く雰囲気があるカウンター10席ほど。2~3階は明るく綺麗なテーブル席で15人くらいずつ座れる。

    ワインはフランスを中心に300種ほど常備しているらしい。もちろんセラーで管理され、店員の知識も豊富。7~9000円のものを中心に、5000円くらいから楽しめる。グラスワインも毎日10種前後あるようで900円~1800円ほど。

    料理は赤ワインを意識しているのか、野鴨のロースト(1800円)など肉や揚げ物を中心に30品ほど。揚げ物はシェフの得意ということで、豚の耳やスネ肉を繋ぎなしてまとめた豚肉のコロッケ(1000円)など美味しかった。全体的に量は少なめ。

    今回は男2人。最初に1杯ずつビール。ボトルでVacqueyras Les Genestes 2003(6800円)、フォアグラののテリーヌ(1600円)、ラタトゥーユ(800円)、豚肉のコロッケ(1000円)で会計が11000円だった。

    <お店情報>
    場所:谷区道玄坂1-5-7(地図
    TEL:03-3496-2467

  • 永遠も半ばを過ぎて

    永遠も半ばを過ぎて」は本当っに面白い。

    名うての詐欺師が出版社に持ち込んだ謎の原稿。いったい誰が書いたんだ?これが文壇の大事件となって……。快調らもワールド!

    中島らもの大好き。その中でも特にと言われたら「今夜すべてのバーで」と「永遠も半ばを過ぎて」をオススメする。

    ドラッグと酒でラリって美しい文章を産み落とす写植打ち、タニシ1個を1億円で売ろうとする詐欺師、婚期をとっくに逃した編集者の女。3人が紡ぎだす物語はまさに中島らもの真骨頂。引っ張られるように、あっと言う間に読みきってしまうこと間違いなし。

    余談1、映画「Lie lie Lie」の原作。

    余談2、作中で「製本」について語られる部分がある。ここは圧巻!印刷業の経験を持つ作家ならではなのだろうが、美しい「本」とはどんなものかが判る。