月: 2008年1月

  • 押さえておこう「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読む

    渡辺弘美「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読む。

    今すぐ読むべし。特にWebに関わりの深い仕事をしている人。

    仕事で触れている潮流なので、だいたい知っている。でもきっと見落としていたものに気が付く。また、たいして評価していなかったものを見直す。何より、書籍という形が「ウェブのトレンド」という広大な世界の要素を結びつけてくれる。

    (参考)本書中で紹介されるURLの一覧:破壊的トレンド

  • これは自分に調度イイ「ちょいデキ! 」を読む

    青野慶久「ちょいデキ! 」を読む。

    著書はサイボウズを立ち上げた先駆者。世間は、僕も、彼を先駆者と思うが、本人はそう思ってはいなかった。

    一番に問いかけられるのは、大きな目標を立てていませんか?である。たどり着けないゴールを目指すより、まずは一歩ずつなのだ。到達点は必ずしも終着点である必要はなく、生きる意義を成功と拡大解釈するには早い。

    すべきこと、できることを細分化する。自分なりのやり方、生き方を見定める。正にGTDそのもの。大きな目標の結果が大きいとは限らない。小さな積み重ねの結果が小さいとも限らない。やらねば成さないのだから。

    ちょっとでいいから、デキる人になりたい。先ずはそこから。

  • 復刊した傑作短編「声の網」を読む

    星新一「声の網」を読む。

    星新一の著、一時はまったので主なるものはだいたい読んでいると思っていた。この一冊は絶版になり、2006年に復刊していたもの。どうりで知らなかったはずだ。詳しい経緯は知らないけど、なぜ今、復刊したのか、読めば歴然。

    すべての人が電話で結ばれている社会。そこにあるのは脅威か、安住か。作中の「電話」という言葉をすべて「ネット」に置き換えるだけで、空想的なSFがあっと言う間に、科学的なSFに変わる。マトリックスも真っ青な、サイバーパンク世界が絶妙にあぶりだされる。

    12編の短編から成り、全て合わせて1つの世界を描いた傑作。

    死神の精度」と同じく、短編がつぐみだす長編の面白さ。お薦め。

  • 和製SF「沈黙のフライバイ」を読む

    野尻抱介「沈黙のフライバイ」を読む。

    良質のハードSF短編集。つまり、空想的ではなく、限りなく現代の科学的根拠を軸にした物語。ただし文体はソフト。とても世界に入りやすいのが嬉しい。

    気に入ったのは最初の一編。宇宙に未知の生命体がいるとして、それと人類が触れ合う時があるなら、意外とこんな風に淡々と、そしてあっけないものなのかもしれない。「コンタクト」の冒頭の興奮を覚える。

    軽くSFの世界に足を踏み入れるにお薦め。

  • 中島らもの遺作が掲載された「蒐集家(コレクター)」を読む

    井上雅彦「蒐集家(コレクター)―異形コレクション」を読む。

    ホラーもので有名な井上氏編のひとつ。シリーズ全てを読んでいるわけではないけど、内容の濃さは折り紙つき。このコレクターと銘打った一冊は、やや蒐集癖のある自分にとって特に楽しめるものだった。

    一番の目当ては中島らもの「DECO-CHIN」だ。彼の著書の多くは読んでしまったので、こうやって小さな作品を追い回している。もともとおどろおどろしい雰囲気をもっている人だと思うけど、おお、こんな一編も書くような人だったのか。

    恐怖と、どこかこっけいな様、堪能した。